資金管理について：３５歳第二の人生がんばるぞ 解説編
前回の続きです。前回を見ていない方は上のリンクから確認してください。
私のお気に入りのこの話は幾つかの教訓が含まれて居ますので順次解説していきます。
投資経験はゼロですがFXバ－チャルデモで僅か半年で 資金が80～100倍になりました
投資経験がゼロでデモでの練習を半年間やったのは我慢強くて良いですが、デモ口座とリアル口座は違います。
デモで勝ったからといってリアル口座で勝てるとは限りません。
なぜなら、リアル口座では約定しないことが普通にあります。
リアル口座と較べるとスプレットが狭くしてあるなど、デモ口座は勝ちやすくしてあるのが普通です。
また、半年で100倍だと1ヶ月あたり+166%ですので、これほど勝ったら最悪口座凍結されることもあり得ます。
デモ口座で結果が出たからといってリアル口座で少しもテストせずに生活をかけてはいけません。
デモをやってみた感じこれは行けると思いこの流れのまま先月で会社を退職
運転資金として消費者金融 に自宅を担保に1000万借りて定期預金解約して500万
退職金が400万、妻の実家の両親から100万の合計2000万で始めます
まず、先ほど説明したとおり、デモで勝ってもリアル口座で勝てるとは限らず、その状態で給与所得を絶つのは自ら退路を断つのと同じです。これも冷静な判断とは言いがたいですね。
また、消費者金融からお金を借りていることになっていますが、FXのように元本保証の無い投資方法に借金をして資金を投資してはいけません。
元本保証の無い投資は総資産の20%までというのが一般的な目安になっています。
このルールを守らないと、綱渡りするのと同じですので、必ず守ってください。
ましてや借金をするなどというのは言語道断です。
銀行員 に相談したとき既に会社辞めてたし借りる理由も理解出来ないみたいなので
銀行の人は理解できないようだと書いてありますが、理解できなくて当然です。
元本保証の無い投資は総資産の20%までと説明しましたが、それがなぜなのか例を挙げて説明します。
モデルケース：総資産１００万円の場合
前提として元本保証の無い投資は20%までという原則どおりとし、全てのトレードで負けることとします。
20%はFXだけではなく、株など負けたら元本がなくなる投資全てを含みます。
20%をFX 残り80%は普通預金に預けることとします。20万円がFXで80万円が普通預金ですね。
図にするとこのようになります。
100%負けることが条件ですので、総資産の20%のうち全てを失いました。
一回目は負けてFXに投資した全ての資金を失いました。
懲りずに二回目も挑戦します。
また、残った資産80万円のうち20%をFXに、80%を普通預金に預けます。16万円がFXで64万円が普通預金です。
図にするとこのようになります。
100%負けることが条件ですので、総資産の20%のうち全てを失いました。
二回目も負けてFXに投資した全ての資金を失いました。
懲りずに三回目も挑戦します。
また、残った資産64万円のうち20%をFXに、80%を普通預金に預けます。12.8万円がfXで51.2万円が普通預金です。
図にするとこのようになります。
100%負けることが条件ですので総資産の20%のうち全てを失いました。
ここでさすがにこのままFXを続けるのは危険だということに気がついて中断します。
実際は二回目くらいで殆どの人が考えなおすと思いますが、三回失敗しても総資産の半分以上は残っています。
ここまで来たらなぜ元本保証の無い投資は総資産の20%までという常識があるか理解できるのではないでしょうか？
FX自体が、証拠金を使ってブローカーからお金を借りて運用するという投資ですので、さらに借金をしてはいけません。
総資産の20%では少なすぎると思うかも知れませんが、元本保証の無い投資をするときは安全性を第一に考える癖を付けてください。
FXというのはそれほど安全な投資取引ではありません。
総資産の20%では資金が少なすぎると思われる方は、預金の金額が少なすぎるのでもっとお金を貯めてくださいということです。
それと借金した理由は資金面に不満あったから
自分 の中での必勝法では1000万じゃ勝てないと思いますよ
2000万無いと勝てない必勝法とやらがどんなものか判りませんが、通常の1/100の建て玉を扱えるXeMarketのようなブローカーもありますので、理屈の上では20万あれば2000万と同じロット数を建てることが出来ます(ただし動く金額はあくまでも1/100です)。
理屈の上では2000万を使った方法と同じ方法が取れるはずです。
半年で100倍に出来る投資法ならば、それでも2000万に出来るわけですから、さらに次の半年間で100倍に出来れば20億円ですので、十分逃げ切り可能な金額を稼げることになりますね。
もっともこの方の実力が本物であればの話です。
この話の真偽はわかりませんが、この人はたったの二週間で全てを失い、破滅してしまいます。
この話が教えてくれること
- デモで勝ててもリアル口座で勝てるとは限らない。
- 元本保証の無い投資に使える金額は総資産の20%まで。
- 当然のことながら、どんなに自信があっても借金してまでFXの投資資金を集めてきてはいけない
ということです。
仮に貴方が天才トレーダーだったとしてもリーマンショックや東日本大震災のような突発的な災害や経済危機にぶち当たる可能性もあります。
元本保証の無い投資に全財産を突っ込むor借金してまで資金を入れるというのがいかに危険で愚かか理解できるのではないでしょうか？
皆さんは絶対に真似しないようにしてください。
なぜこの当たり前の話を書いたかというと、人間には欲があるので、「判っていても、守れない」事が往々にしてあるからです。
前回の話とあわせて、とてもよい戒めになるのではないてしょうか？欲に負けそうになったらこの話を読み返して見てください。
これは一つの例ですが、「35歳第二の人生がんばるぞ」はわれわれに大きな教訓を与えてくれる話であることは間違いないと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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