カーブフィッティングの罠
皆さんこんばんは。Mr.Kです。
今日は過剰最適化についてお話します。
過剰最適化とはなんでしょうか?
読んで字の如し、EAのパラメーターを調整するに当たって調整した期間に過剰に最適化された状態のことです。
私はパラメーターの調整という行為があまり好きではありません。
私の使っているバックテスト期間とデータは、多くのEA作者さんが使っているFXDDの2005年からのデータということもあり、既にその期間に最適化されている可能性が高いからです。
また、ソースコードやすべてのパラメーターとロジックの意味・詳細を理解しているEA作者さんが、あらゆる調整を施したデフォルトを超えることはなかなか出来ないからです。
それを踏まえたうえで、パラメーターを最適化する上での注意をしておきます。
まず、TPとSLしか調整できないEAはなるべくデフォルトのまま使う。
TPとSLだけしか動かせない場合、ほとんどの場合において調整した期間のみしか成績が向上しません。
これでは意味がありません。
いわゆる、典型的な過剰最適化というヤツです。
TP、SLを最適化する場合は、エントリーに関する調整が出来ない限りあまり意味を成さないということは覚えておいてください。
EAの作者さんはバカではありません。誰かが考えつくような調整は、一通り試しています。
エントリーロジックどころかMQLすら分からない素人が付け焼刃で調整してどうにかなるものではありません。
調整期間に関して
調整期間は、全期間でなく、直近の3年など、直近の短期間に合わせたものにする。
普通、まともな神経をしているEA作者さんは、1999年か2005年からのバックテストデータを使ってデフォルトのパラメーターを調整します。
なぜなら、売るときに困るからです。
そういうEAの場合、ある程度の普遍性を保つために3年くらいの期間をとって、直近の相場に合わせた調整するのは「あり」だと思います。
※ 長期間で最適化すると直近の成績が落ちるのが普通です。
最適化後の成績の考え方
まず、一番成績が向上したものを使うのはお勧めできません。
なぜならばそれも過剰最適化されている可能性が高いからです。
最適化して出てきた成績上位3-5位くらいのものを「最適化していない期間」でバックテストしてみて、あまり成績が下がらないものを採用するというのが一般的な調整の仕方だと思います。
中にはすべてのパターンを力技でバックテストする猛者もいるかもしれませんが、フォワード上ではおそらく労力に見合った結果にはならないと思います(笑
もう一つの注意点は、パラメーターを100も200も備えていて、恐ろしく多様な調整が出来るEAがあったとしても、それだけでポートフォリオを組むのはお勧めできません。
一人の人間が考えたロジックには本人にも気がつかないような共通の弱点があるというのが私の持論ですので、出来るだけ違った作者さんの違ったロジックを組み合わせすることをお勧めします。
私がマルチロジックのEAをあくまでも簡易的なポートフォリオとして推奨しているのはそういう理由です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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