EA全体の性能を俯瞰する能力
皆さんこんばんは。Mr.Kです。
今日はEA全体の性能を俯瞰する能力について説明したいと思います。
今までバックテストを含めて、EAの性能を判断する方法を説明してきました。
私の中ではほとんど感覚的に処理されており、言語化するのは初めてなこともあり、抜けている部分があるかも知れませんが、抜けている部分に気がついたら後で付け足していきたいと思います。
今日は、今まで解説してきた考え方を使ってEAの性能を俯瞰する方法論について解説したいと思います。
本来的に言えば、理想は同期間、同年数でバックテストを比較することですが、そういうきちんとそろった実験室のような成績が公開されていることは「まれ」ですので、そうでないものをより実戦的な形式で比較していきたいと思います。
比較に使うのはWhite Bear V3、White Bear X M30、WallStreet Forex Robot EURUSD(フォワード)とします。
ある程度異なった条件でEAの性能を俯瞰していくということです。
俯瞰の定義ですが、EAの性能のアウトラインを捕らえるということです。
中には緻密に検証していく方もおられてそれはそれで素晴らしいと思います。
しかし、たとえばブローカーの相性などがあった場合でも日本人が使える海外ブローカーでさらにスプレッドの狭いブローカーは「現状で」Pepperstone、Think Forex、MyFXMarketsぐらいしかありません。
たとえば、Alpariの海外口座なんかはいくらがんばっても日本人は開設できません。
また、同じブローカーの同じ種類の口座でも違ったレートが配信されることがありますので、そこに労力を使うならば数をこなしたほうが良いというのが「私の」見解です。
バックテストの分析とフォワードが公開されいて、それがきちんと咀嚼できれば、後はやってみたほうが早いというのが私の見解です。
ここまでフィルタをかけると採用できるEAがかなり減りますので(というより、ほとんどなくなる)、後は自分に合うか合わないかの問題です。
これには異論がある方もいらっしゃると思いますが、少なくとも私はそういうバランスで自動売買を見ているというポリシーの問題ですので、誤解されないようにお願いします。
White Bear V3 | White Bear X M30 | WallStreet Forex Robot | |
---|---|---|---|
ソース | 公式バックテスト | 公式バックテスト | 公式フォワードテスト |
使用時間足 | 5分 | 30分 | 15分 |
通貨ペア | EURUSD | ||
期間 | 2010.11-2013.11 | 2009.1-2011.12 | 2010.12-2014.7 |
ロジック | フィボナッチ使用逆張り | フィボナッチ使用逆張り | パラボリック使用順張り |
最大ポジション数 | 9 | 1 | 3 |
T/D | 1.39 | 0.28 | 0.49 |
勝率 | 90.01% | 96.35% | 82.87% |
PF | 4.64 | 3.30 | 1.1 |
MaxDD or Relative DD or ワーストトレード | 6.75% | 4.76% | 168pips(0.1ロットあたり$16,800) |
解説
上の表を見ていただいたまんまですが、T/Dについての解説はこちらを参照してください。
また以前の記事で解説した通りに使用時間足によって綺麗にT/Dが比例しているのが分かると思います。
T/Dは相対指標で、1が1日1回の取引となります。
このようにテスト期間、条件がそろっていないときは、相対指標を中心に比較すると良いです。
但しこの比較方法は、テスト期間、条件がそろっている場合でもある程度有効です。
ある程度の普遍的に通用するエントリーロジックで一定の勝率を稼ごうとすると、エントリー回数は規定されます。
同じロジックならば、当然ですが、使用する時間足が長ければエントリー回数が減ります。
これは、5分足ではあった小さなトレンドが30分足では一本(または複数本)のトレンドの中に隠れてしまいますので、それがちょうどフィルタのような形になるからです。
だからといって徒に使用時間足を長くすると今度はエントリー回数が減って商品性が落ちるということです。
つまりあるロジックを調整するのは、限られた数の取引数を最大として、もっとも勝率や利益率が高くなるようにバランスさせるということです。
この中で調整していけば何かを得れば何かを失います。
その傾向がWhite Bear V3とX M30でハッキリ出ているということです。
このようにシストレというのは理屈で全てが説明できますので、1ヵ月で+100%になるようなロジックは成立しません。
一つの商品、一つのロジックでそのようなEAがあったとしたら、どこかに説明されていないリスクが潜んでいるか、そもそも真っ赤な嘘であるか疑ったほうが良いです。
勝率はロジックが別のWallstreet Forex Robotのみ違いますが、これもWhite Bear シリーズは使用する時間足が長いと勝率が上がっていることが分かると思います。
この三者をT/D、勝率、PFで比べると、ロジックとしての質がWhite Bear シリーズのほうが高いということは分かっていただけると思います。
(但し、Wallstreet Forex Robotは多通貨ペアでリスク分散しつつ、トレード数を稼ぐという設計思想にはじめからなっていますので、絶対的な商品性が低いといっているわけではありません。)
最後のドローダウンについては、純粋な比較が出来ないまでも、参考値として出してみました。
ドローダウンに関しては、散々バックテストの分析論で語って来ましたが、たとえロット数がそろっていなくても、絶対に意識するようにしてください。
続く・・・かもしれません。(笑
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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