EAとドローダウン2
皆さんこんばんは。Mr.Kです。
今日は前回に引き続き、ドローダウンについてお話します。
ドローダウンは、バックテストの解説の中でも特に重点的にお話しましたが、今回の話も非常に重要な考え方をお話しますので是非何回も読んで実践してください。
EAの運用法=ドローダウンの受け止め方といっても過言ではないと思います。
今回もWhite Bear V3のバックテスト結果を例として見て見ましょう。
前回、経験的Maximal DrawDownと論理的Maximal DrawDownについて解説しました。
※ ちなみに、このような言葉はありません。私の造語です。
経験的Maximal DrawDownはバックテストで出てくるドローダウン
論理的Maximal DrawDownはそのEAが一回セットで持ちうる最大のポジション数がすべてストップにかかった場合のドローダウンのことです。
前回White Bear V3の論理的Maximal DrawDownは
White Bearモード 5×56pips=280pips
Brown Bearモード 4×48pips=192pips
280pips+192pips=472pipsで0.1ロットのときは$472であることを書きました。
それでは経験的Maximal DrawDownはいくらかというと、バックテストを見ると$514.44です。
ここで、「あれ、論理的Maximal DrawDownよりも大きいじゃん?なんで?」と思った方は経験的Maximal DrawDownに関して完全に理解していません。
言葉で表現しても分かりにくいので、図にして見ましょう。
経験的Maximal DrawDownは「損失が出たときの金額と、そこから連続する期間の間で、もっとも金額が低かった部分との差のうち、全期間で最も大きかったもの」のことです。
※ 図の矢印の差分の金額ということです。
疑い深い方は海外のフォーラムに行くと普通に書いてありますので、自分で確認して見てください。
これは、端的にこのような事実を示しています。
経験的Maximal DrawDown>論理的Maximal DrawDown が成立する場合、概ね最初に出たストップロス損失を回復する前に次のストップロス損失を出しているということです。
経験的Maximal DrawDown÷論理的Maximal DrawDown=論理的ドローダウン回転率
論理的ドローダウン回転率が1以下の場合、概ね、一回のストップロス損失を出したとき、次のストップロス損失を出す前に回復させているということです。
論理的ドローダウン回転率が1以上の場合、概ね、最初に出たストップロス損失を回復する前に次のストップロス損失を出しているということです。
※ ストップロス損失というのはストップロスにかかった損失のことです。損切のうまいEAの場合、ストップにかかる前に損切してしまうことが往々にしてあるため、このように表現しています。
※ また、「概ね」という表現もEAのロジックによって1ポジションのみストップにかかる場合などもあるためケースバイケースですが、ここでは便宜的にWhte Bear V3の動作を例にしています。
論理的ドローダウン回転率が小さければ小さいほど、そのEAは優秀なEAということです。
そのEAがどんな動作をするのかイメージがつかめるのではないでしょうか?
ほとんどのEAは時期によって調子の良いときと悪いときがありますので、長期でバックテストをすればするほど、論理的ドローダウン回転率は1以上となる傾向にあります。
論理的ドローダウン回転率が1以下の場合、計算する損失を論理的ドローダウンにあわせるのも一つの方法だと思います。
長期でバックテストすることの意味がここからも良く分かるのではないでしょうか?
ここまで、二種類のドローダウンについて触れてきましたが、次回はこれらを踏まえて、EAの停止基準の具体例を挙げて行きたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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